やりたかったこと、できている?若手エンジニア座談会

やりたかったこと、できている?若手エンジニア座談会

「右も左もわからないけれど、ホンダテクノフォートでやりたいことがある」。それぞれに熱い想いを持って入社し、新人時代を過ごしてきた若手エンジニアたちが、過去と現在、そして未来を見つめ、開発業務の最前線からリアルな声を聞かせてくれました。

電子制御システム(先進安全開発ブロック) K.K.

2024年入社。学生時代は工学部人間環境学科で人体生理学を専攻し、プログラミングも独学で習得。現在は車両後方の視覚支援技術の開発を担当する。

電子制御システム(先進安全開発ブロック) K.M.

2023年入社。電気電子工学科で電磁気学や制御工学を学ぶ。現在は前車の動きに合わせて自動的に加減速を行う装置(ACC)の制御を担当。

設計(BODY 開発ブロック) K.S.

2019年入社。機械工学部で自動車と飛行機(航空力学)について学び、卒業論文では流体系の研究を行った。現在はボンネット設計を担当する。

設計(電装開発ブロック) F.K.

2019年入社。車体ハーネスの設計を担当し、5人のメンバーを束ねるチーフを務める。学生時代はモーターや発電機の設計とテストを経験。

※所属部署は、取材当時のものです。

「やりたい」の先にあった、挑戦の日々

ー入社時に「やりたい」と考えていたのは、どんなことですか?また、入社から数年が経った今、入社当時の「やりたい」がどうなったか、教えてください。

 

K.S. 「自分で設計したクルマを世に送り出して、安全に移動できる喜びをお客さんに味わってもらいたい」と思い描いて入社しました。その想いは、今も変わらずに持ち続けています。実際に働き始めて、クルマの開発には5〜6年という長い期間がかかることを知りました。なので、私が開発に携わった機種で世に出ているものはまだそれほど多くないのですが、今後その数がどんどん増えていくと思うと、楽しみです。

 

K.K. 私は小さい頃からクルマと電車が大好きで、就活時には「自動運転のクルマの開発に挑戦してみたい」と考えていました。ホンダテクノフォートの採用面接でもその意志を伝えて、実際に現在、自動運転の機能に関わる部署で仕事をしています。「やりたい」と思い描いていたことを実現できているのはありがたい境遇ですね。

 

F.K. 入社時の「やりたい」が実現できているという点でいうと、私も同じです。就活時は、学生時代に得た知識や経験を活かせる職種に絞っていました。ホンダテクノフォートに入社してハーネス設計に配属され、学生時代に学んだ電気系の知識と、自動車部で培った経験が活かせています。自分の好きなことや趣味を突き詰めた先にこの仕事があるという感覚なので、私にはとても合っていると実感します。

 

K.M. 私も学生時代に制御や基盤の研究をしてきて、それを活かせる仕事がしたいと考えていました。でも私はみなさんと違って正直、クルマに対してそれほど興味を持っていなかったです。就職先の選択肢はいくつかあったものの、どれも専門性が高い分野の開発を行っている企業で、「自分は本当にこの分野で開発に打ち込めるのか?働き続けていけるのか?」と自問自答していました。そんな中、ホンダテクノフォートなら「クルマ」というわかりやすい形で自分の開発したものが世に出せると思い、入社を決意したんです。今思えば、他の会社に入っていたら続いていなかったかもと感じるくらい、ホンダテクノフォートで働く毎日は刺激的で、飽きずに仕事ができています。

K.S. たしかに、自動車業界は法規を含めて日々さまざまな変化や進化が起きているので、飽きないかも。私が担当しているボンネット設計も安全基準が年々厳しくなっていて、従来の基準なら達成できていたやり方でも、新基準では適合しないことが多々あります。そこに難しさを感じつつ、答えがないものを探し求める仕事に楽しさとやりがいを見出せるようになりました。

 

K.M. とてもよくわかります!私が担当している機能もここ数年で仕様がガラッと変わって、常に新たなお題がやってくるので、それに対応していくことに必死という感じ。入社時から自分のやりたいこと自体は変わっていないですが、それを取り巻く環境や情勢が変わってきています。

 

K.K. 先進安全系は安全基準の変化が目まぐるしいし、その機種が販売される国によっても基準が異なるので、追いついていくのが大変ですよね。私が担当している視覚支援の機能は「レーダー」を用いているのですが、自動運転技術をより高度なものにするために、最近では「ライダー(LiDAR)」が取り入れられてきています。そこで私も上司に「ライダーを担当してみたい」と交渉して、今度任せてもらえることになりました。自分で発信して、やってみたかった仕事に挑戦できるのは嬉しいです。

 

F.K. 私はやりたいことが変化したというより、自分がやらなきゃいけないことを意識するようになったかな。自分が経験で得たことを次の世代に伝えるためにも、もっと上のポジションを目指したいと思うようになりました。後輩の教育をはじめ、グループのマネジメントができるようになれば、自分自身の業務の幅も広がりますし、自己成長にも繋がるんじゃないかなと。

多くの人が関わるから、調整も難しい

ー苦労を感じるのは、どんなことですか?

 

K.K. 苦労という苦労は、まだ感じたことがないかも…。わからないことがあっても、仕様書や法規を読んで、「だからこういう作りになっているのか」と学べるのがすべて楽しくて。マニュアルがない問題を解決しなければならないときは嘆きたくなる場面もたまにあるけど、知識を吸収すること自体に充実感があります。

 

K.S. 私も苦労とまでは言いませんが、ボンネットの性能を確認するうえで、各領域の担当者を全員納得させるための調整が大変だなと感じます。たとえば、歩行者を守るためにボンネットを柔らかくすると、今度は金属疲労で劣化が進み、割れてしまうこともあって。強度や耐久性、歩行者保護など、さまざまな観点から最適なバランスを探る必要があります。ときには、「これは対応できないよ」と言われて行き詰まることもありますが、そんなときは「一度解析してから判断してもらえませんか?」と調整をお願いすることも。相手の性格や状況を考えながら、円滑にコミュニケーションを取ることを心がけています。

K.M. 他部署との調整の大変さは私も日々感じています。自分たちの担当機能を確認するためにテストを行うのですが、まずはテスト条件の確認から始めなければなりません。たとえば、ブレーキ設計の担当者にブレーキディスクの摩耗具合やブレーキ液圧のかかり方などを確認してからテストに移ります。条件を整えてからテストしないと意味がないので、テストそのものよりも事前準備の方が重要で。自分が担当している機能のことだけを考えていればいいわけではないので、常に気を配りながら動いています。

 

F.K. ハーネスは車両の前から後ろまでまるごと関わる部品なので、フルモデルチェンジの際は一人あたりが担当する図面の枚数が100枚以上になることもザラです。やるべき仕事量が多いうえに、開発日程は短くなる傾向にあるので、量と時間の兼ね合いに苦労しています。また、機種が量産段階に入ってから不具合が見つかった場合は、他の仕事をすべて止めて最優先で対応しなければならないので、大変さのレベルが一段上がります。ただ、私のグループのいいところは、なにか問題が発生しても「大丈夫、やってやろうぜ!」と励まし合って、フォローし合いながら解決していけること。チームワークができているからこそ、苦労や責任を感じる瞬間も前向きに乗り越えられています。

 

K.M. 不具合の解析は、ある程度の経験と知識がないと対応しきれない部分も多いですよね。私にはまだ引き出しが少なくてうまく解決できないこともありますが、先輩に質問するとサッと対策案が出てくるので尊敬の念しかありません。

 

K.S. たとえ問題解決に直結しなくても、若手の意見を聞き入れてくれる社風なのはホンダテクノフォートのいいところじゃないかな。上司の方が経験豊富で解決策の導き方も理解しているはずなのに、若手が自分たちなりに考えたことを説明すれば、しっかりと受け入れて実行に移させてくれる。だから、いろんなことに挑戦しやすい環境ですね。総じて、風通しがいい会社だと思います。

頭を使う作業も、ゲーム感覚で

ー逆に、「おもしろい」と感じるのはどんなことですか?

 

K.M. 自分の手でクルマの動きを変えられるのがおもしろいです。実車を使って何度も制御のテストをすると「あの部分を変えたから、こんな動きに変わったのか」と体感できるし、クルマの動きは商品性に直結するので、「Honda車の乗り味を自分たちが決めている!」と思うとワクワクします。

 

K.K. 私は、まだ世に出ていないクルマに触れられることが、この仕事のおもしろさだと感じます。車体が塗装されて量産に近い段階になると、初期の開発段階とは印象がガラッと変わるんです。それに実際に運転してみて「こういう乗り味なんだ」「Hondaらしいクルマだな」など、そのクルマの特性をいち早く味わえるのが楽しみになっています。

 

K.M. あと、制御の変更を入れる場合に、変更方法のパターンがいくつかある中で、「この方法を選ぶとどんな影響が出るんだろう?」とメリット・デメリットを考えながら進める作業がゲームみたいで楽しいです。

 

K.K. わかります!RPGでキャラクターの攻撃力を強化したら防御力が下がっちゃう、みたいな。バランスを考えて進めるのが難しいですよね。

K.M. まさにそれ!ものすごく頭を使うけど、うまくいったときは達成感ややりがいにもつながります。

 

F.K. 従業員それぞれがやりがいを見つけて働けるのは、この会社のいいところだよね。私自身も、選択肢がたくさんある中から自分の進みたい道を選んでチャレンジできることにおもしろさを感じていて。私の部署にはHondaの研究所に出向している人や、アメリカのHondaに渡って働いている人もいて、自分が「やりたい」と望めば取り組めるチャンスがあるんだなと。私は現在チーフの立場ですが、いずれはPL(プロジェクトリーダー)として別の目線から機種開発に携わってみたいなと思っています。

 

K.S. 自分がどうなりたいか、何をしたいかさえ明確になっていれば、選択肢はいくつも用意されているし、挑戦のチャンスはたくさんあるよね。

 

F.K. 仕事のおもしろさとは別の話だけど、昼休みに部署のみんなでバレーボールをするのが楽しいです。ここ数年、室課で運動会もやっていて「やるからには勝ちたい!」と思いをひとつに、みんなガチで取り組んでいますよ。スポーツを通して親睦が深まり、仕事のしやすさにも繋がっています。

自信がついたから、意見を言うのも怖くない

ー入社から現在までを振り返って、自分自身の成長を感じるのはどんなところですか?

 

K.K. 自己管理ができるようになりました。仕事をしながら、料理や掃除、洗濯、ゴミ捨てなどの家事を一人でこなす生活をしていて、正直なところ大変さを感じることもあるけど、自分を律して生活する能力が高まったと思います。学生時代の生活とはもう、まるで別物ですね。

 

K.M. 学生時代に出された課題は「なんとなくこなして、及第点をもらって修了」という流れでしたが、仕事だとそれでは通用しなくて。ビジネススキルが身についたことが、一番大きな成長だと感じています。部署の先輩がビジネススキル講座を開いてくれて、意見を通しやすくするメールの書き方や、スケジュールの立て方などを教わりました。そのスキルを日々の業務で実践するうちに、自然と先輩方のような思考ができるようになったので、本当にありがたいです。

 

F.K. 入社当初はひたすら「聞く側」に徹しようと決めて、先輩や上司から言われることはすべて吸収するスタンスでいました。それに知識や経験がなく自信もなかったので、話し合いの場面で自分の意見を主張することもできなくて…。でも今は自分の考えを上司に話し同意してもらえたり、上司の意見に対して「こうした方がいいんじゃないですか?」と伝えたことが解決策として正しかったりと、成長を感じる場面がかなり増えました。

 

K.S. 私も同じで、自分の意見をしっかり持てるようになったと実感します。入社当初は、先輩に言われたことだけをやっていれば仕事を進めることができたのですが、入社7年目ともなると、自分がどういう考えで、どうしたいかを積極的に発信していかなければなりません。行動のひとつひとつに目的を持って、上司から指示を受けた際はその目的を噛み砕いて理解し、タイミングを見計らって実行に移すなど、思慮深く仕事ができるようになったと思います。無駄な業務を減らすためにも重要なことだと実感しています。

K.M. すごいなぁ…。先輩にひとつお聞きしたいのですが、「これができたら仕事がうまくいくよ」という秘訣のようなものってありますか?

 

K.S. 失敗を恐れずに挑戦し続けることじゃないかな。せっかくのチャンスが巡ってきても、遠慮してしまうと、自分自身の成長が止まってしまうから。待っているだけじゃなくて、わからないことがあれば自分から聞いて、自分から発信してやりたいことに挑戦する姿勢が大事だと思うよ。

 

F.K. 先輩や上司をよく観察して、「あの人がこうしているから真似してみよう」という行動も大事だと思う。うまくいっている人のやり方をそのまま真似すれば、理論上はうまくいくはずじゃない?そうやって自分ができることを少しずつ増やしていけば、年次の壁を超えて活躍できると信じています。私自身もまだまだ成長途中。お互いに頑張っていこう!

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