学生時代の経験から湧いた
ものづくりへの挑戦意欲

中学校で受けた「キャビネット図」と呼ばれる図面を描く授業をきっかけに、機械製図に興味を持ち、機械科へ進学。実習で溶接や旋盤、マシニングセンタなど機械の動かし方を学び、文化祭ではクラスメイトとともに鉄板を溶接して作った焼き鳥機を販売し、50個を完売した経験からものづくりの楽しさを味わいました。

CADソフトを使った授業で設計の基礎も習得し、就職先は機械製図に携われる職種を志望。クルマに興味があったというより、トレース作業だけではなくイチから自分たちで考えて製図をし具現化できる点に興味を持ち、ホンダテクノフォートのインターンシップに参加しました。

実際に参加してみて、製図に携われるのはもちろん、より良いものづくりを目指して挑戦できる社風に魅力を感じ、入社を決意。就職先を選ぶ際、私の地元にはホンダテクノフォートのように開発に携われる会社がなかったので、やりたいことを仕事にできている今は思いきって地元を離れたかいがあったと思います。

法規との兼ね合いの中で
ブレーキと深くかかわり形にしていく

私が所属するシャシ開発ブロックでは、クルマの基本骨格であるシャシと、サスペンションやブレーキなどの足回りを含めた開発を行っています。
その中でもブレーキ部門で設計を行うのが、私の担当業務です。CADソフトを使った形状作成から解析、計算ツールを用いたブレーキシステム設計、実車での検証会など、ブレーキを形にするところから検証まで一連の流れに携わっています。

クルマの安全性を確保するための法規に沿って開発を進めるのですが、海外で販売される機種も多いため、日本の法規だけでなく国ごとの法規をクリアする必要があります。
さらに法規は定期的にアップデートされるので、それに合わせて改良された部品をどのように搭載するか考えるのも重要な仕事のひとつ。他職種とのやりとりも多く、電子制御システムや実験の担当者、Hondaのエンジニアなどと連携しながら開発を進めています。

他者を思いやる気持ちの強さが
働きやすさにもつながる

従業員がものづくりと真剣に向き合っているからこそ、ワイワイと情熱的な議論が日々展開されています。入社当初は打ち合わせのたび、熱い空気感に圧倒されました。
議論の趣旨は、人のためを思って交わされるものが多いです。部品メーカーが部品を製造する際や、工場のラインでクルマを組み立てる際、現場の方がスムーズに作業できるようにするには、部品をどう設計したらいいかが議題に上がることも。クルマに乗るお客様に満足してもらうことはもちろん、開発や量産の過程で関わる方々への配慮も大切にしています。

その思いやりは社内の従業員に対しても変わりません。もともとフレックスタイム制が採用されていますが、私が飼っている犬を病院に連れていくため遅れて出社したい旨を伝えた際には「ペットも大事な家族だもんね」と上司が理解し快諾してくれました。出社時間の調整や有給を取りづらい雰囲気がまったくないのはありがたいです。
プライベートを大事にできるので、平日も愛犬の散歩に時間をかけたり、同期とオンラインゲームをしたり、Hondaグループのテニス同好会に参加したりと、余暇を楽しんでいます。