どんなものづくりをしたいのか探すため
新卒で技術者派遣の会社へ

昔から生き物が好きで生物理工学部に進学し、「人工骨を体内に入れたとき、どうすれば早く体に馴染むか」という研究をしていました。
生物学と並行して工学を学ぶ中で、ものづくりのおもしろさに目覚め、ものづくりに関わる仕事をしたいと考えるように。就職活動の時点では具体的に分野や業界が絞れていなかったため、技術者派遣を行うアウトソーシングの会社に入社しました。

技術者としていろんな会社で働いてみて、自分にあった分野を見つけようと考えていたところ、最初に派遣された先がホンダテクノフォートでした。派遣された当時は自動車業界がどんなものかわからず、自動車に関する知識もほとんどなくて不安もありましたが、期待や楽しみも大きかったです。
1社目でホンダテクノフォートに派遣されてから、正社員として転籍するまで10年間、現在所属する部署でブレーキ部品の開発業務に携わってきました。

エンジニアとしてのスキルと
リーダー経験を活かして転職

ブレーキの開発で初めて関わった機種が発表されたとき、「Hondaのホームページにはこんなふうに載るのか」「お客さんからの評価はこんな感じなのか」と、これまでの苦労も一気に吹き飛ぶくらい、自身の手がけた仕事が目に見えるかたちで世に出る気持ちよさを感じました。

入社当時は他の会社も経験してみるつもりでしたが、こうした達成感を重ねたことや、自分で立てた計画に沿って仕事をやり遂げていくスタイルが性に合っていたこと、会社の規模が大きくなる中で組織の形や教育方法を柔軟に変化させるホンダテクノフォートの社風にも魅力を感じ、徐々に正社員への転職を意識するようになりました。

さらに転職以前は、同じ会社からホンダテクノフォートに派遣されていた15人ほどのメンバーをまとめるプロジェクトリーダーを務め、メンバーの勤怠や勤務評価をつけたり、悩みごとを聞く役割を担当する中で、マネジメントのおもしろさを実感。これまでに培ってきたエンジニアとしてのスキルだけでなく、プロジェクトリーダーとしての経験を活かしてホンダテクノフォートの組織づくりに貢献してみたいと考えたのが、正社員を決意した大きなきっかけです。

育成する立場になって感じる
一味違った仕事のおもしろさ

転職後はブレーキグループのユニットリーダーとして、開発業務の効率化・品質向上やチームのマネジメントも行っています。
業務アサインを見直して相互フォロー体制を構築したり、成果物に対する確認・検証の仕組みを体系づけるなど、これまで個々人で取り組んでいた作業をチーム制に変える提案をし、実際に仕事の流れが変化しました。

転職前は仕事のしくみを変えることが自分の業務範囲ではなかったものの、仕事の進め方に課題感を抱く場面も多々ありました。従来のやり方を疑ってみることや、人の手で行っていた仕事を自動化するなどの改善活動を実際に行ってみて、職場環境が良くなってきていると肌で感じます。
上司も、効率や品質をより高めるために従来の「当たり前」を変えることを歓迎してくれるので提案がしやすいです。

ブレーキの開発自体はもちろん楽しいですが、現在はマネジメント業務も大きなやりがいになっています。自身の指導したメンバーがHondaに業務報告をした際、質疑応答で自信を持って受け答えする姿を見ると、達成感が湧いてきます。
今後はグループリーダー以上を目指し、他のグループから一目置かれるようなチーム作りを行うことが目標です。