入社前に思い描いていたよりも
自分で決める範囲が広い

物心ついたときからクルマに興味がありました。学生時代は工学部で物理や力学・製図などの基礎を学び、研究室では熱力学の中でも沸騰冷却に関する研究を行っていました。就職活動時はクルマの開発に関わる仕事がしたいと考え、ホンダテクノフォートに入社。現在はモデルチェンジの機種に搭載されるエアコン性能を検証し、仕様を検討する業務を担当しています。

入社前から機種開発に携われる点に魅力を感じていたのですが、実際に仕事をしてみると、想像していたよりも自分で決めたり提案したりする範囲が広くて驚きました。また、自分の意思をわかりやすく表現することの難しさもあり、どうすれば相手にうまく伝わるかを常に考えながら取り組んでいます。

経験値が上がるにつれて
メインの仕事内容も変化

現在の主な業務は、車内にたくさんのセンサーをつけて、暑い・寒いなどの過酷な環境下で安全にエアコンを使用するため耐久性の実験を行ったり、快適な温度になるかを確認したり、エアコンから不快な音が発生していないかをチェックするなど、さまざまなテストを行い検証していくことです。テストをして不具合が出た場合は、うまくいかない原因を突き詰めて仕様を検討し直し、エアコンの設計を担当している部署に共有します。

入社当初は先輩のサポートがメインでしたが、徐々に幅が広がり、現在はモデルチェンジの内容に応じ、必要なテストを判断する業務を担当しています。やるべき実験が多岐にわたることがあり、どのように効率的に進めていくかを考えることが重要な業務でもあります。また、実験後の仕様検討も任せてもらえるようになり、仕事がどんどん面白くなってきたと感じています。

また、自動車の開発は数年を費やして行うものなので、入社5年目にしてようやく自身の携わった機種が世に出る体験をして、嬉しさと同時にお客様に喜んでもらえているかドキドキもしています。

エアコンだけ見るのではなく
他部署との連携も必要不可欠

自動車の構造から考えても、エアコンは他のカテゴリーとの関連がとくに大きいです。そのため、自身の担当箇所だけを把握しておけばいいわけではなく、他部署のエンジニアともコミュニケーションを取りながら進めていくことが重要となります。どんな不具合が出て、原因は何なのか、どうすれば改善できるのかなど、それぞれの部署ごとにわかりやすい伝え方を考えながら仕事をする日々です。

最近では電気自動車も普及してきていますが、電気自動車は従来のガソリン車と熱源が異なるので、エアコンに及ぼす影響もより大きくなります。技術の変化に対応し、常に学び続けていかなければと気を引き締めているところです。今後は胸を張ってプロといえるようなエンジニアを目指し、ニューモデルの開発にも関わってみたいと考えています。